【今日の学び】広告費と商品価格

 蒸し暑くなってきて,そろそろエアコンの掃除をしておかないとと感じている今日この頃です。

 

 さて,みなさんは『広告を出していない商品は,コストが安く抑えられている分安く消費者に届けることが出来る』って聞いた時どう感じるでしょうか。

 「そんなはずねーだろ!」って感じる方も多いのかもしれませんが,恥ずかしながら私は先日までこの言葉に納得していました。

「コストが抑えられたら,当然商品も安くなるだろ」って。

 

でもそうとは限らない。

 

結局その商品がどれだけ売れるのかってことが大事なんです。
今日は私の学びを整理しつつ,皆さんに共有したいと思います。

 

 まず単純な計算をします。

開発費に5000万円かかった商品があるとします。

これが50万個売れた時,商品1個当たりで回収しなければいけないコストは100円になります。

5000/50=100

 

しかし広告に開発費の半額の2500万円をつぎ込み,販売個数を2倍の100万個に伸ばしたとします。
これは7500万円かけて開発した商品を100万個売るということになるので,1個当たりで回収しなければならないコストは75円になります。

(5000+2500)/100=75

 

 見た通り,たくさんコストをかけても,その分売れ行きを伸ばすことが出来れば,結局商品1個で回収しなければならないコストは低くなります。
しかも多くの場合では,大量受注大量生産の形をとったほうが商品の製作費用も抑えられます。そうして浮いたコストを値下げに回せば,広告費をかけた方が安く消費者に商品が届くという結果になるわけです。

冒頭の『広告を出していない商品は,コストが安く抑えられている分安く消費者に届けることが出来る』という話は,

『広告を出していない商品は,コストが安く抑えられている』までは正しいのですが,

『その分安く消費者に届けることが出来る』とは限らないということになります。

 

 いかがだったでしょう。学生時代に商品の価格は需要と供給によって決まると教わり,そう覚えてはいたのですが,本質的なところを理解できてなかったんだなぁと痛感しました。

 今回の学びを基に,「広告を出してない分お安くご提供させていただいております」とか言って近づいてくる悪徳業者に引っかからないように注意したいと思います。

 

 それでは,また。